ソロキャンパーを中心に、さまざまなアウトドアシーンで活用できる機能性の高さが注目を集めているパップテント。もともとは軍隊用に使用されていたテント(軍幕)で、ミリタリー調の無骨なデザインも人気の理由です。
キャンプ初心者でもテント設営が簡単に行えるとてもシンプルな構造や携帯性の高さはパップテントならでは。ソロキャンパーはもちろん、ファミリーキャンパーにも愛用者が多くいます。
最近では各アウトドアブランドからさまざまなパップテントが発売され、実用性が高いものやコスパに優れたものなど多種多様です。しかし、本来のパップテントは軍用に作られたものなので、キャンプやレジャーに最適なわけではありません。
そこで今回は、「購入してから後悔した」とならないために、パップテントのデメリットをまとめました。その上で、パップテントならではのメリットやおすすめのパップテントを紹介していきます。
パップテントで開放感たっぷりのキャンプを楽しみたい人はぜひご覧ください。
パップテントのデメリット

パップテントは基本的に幕とポール2本、ロープさえあれば設営ができるシンプルな構造。キャンプ初心者でも気軽にタープ部分で焚き火や炊事をしたり、テントとして使用したりと楽しみ方はとても多彩です。
しかし、パップテントは本来は軍用で、レジャーを快適に楽しむことを目的としていません。そのため、下記に紹介するようなデメリットがあります。
- インナーテントなしのパップテントは寝る時に工夫が必要
- 虫除け対策をしないとゆっくり休めない
- 生地によっては重く、持ち運びが大変なパップテントがある
デメリットを知らずに購入してしまうと後悔する可能性が高いです。パップテントの購入を考えている人は必ずデメリットを押さえておきましょう。
インナーテントなしのパップテントは寝る時に工夫が必要
パップテントを購入する際には、グランドシートやインナーテントが付属しているか必ず確認しておきましょう。パップテントのみでは快適な睡眠を取れません。
パップテントはあくまでも軍用の幕なので、雨風を凌ぐことはできても地面はむき出しのまま。むき出しの地面では虫が近づいてくる心配もありますし、冬場は防寒対策をしなければ耐えられないでしょう。
そのため、快適な睡眠を取るためにはグランドシートやインナーテント、簡易ベッドなどは必須です。例えば、夏場であればメッシュのインナーテントがあれば虫よけ対策と暑さ対策が同時にできるためおすすめです。
パップテント自体はあくまでも幕のことなので、時期や用途に合わせて快適に過ごせる道具が別途必要だと考えておきましょう。
虫除け対策をしないとゆっくり休めない
夏はキャンプに最適な時期ですが、一番厄介な存在が虫。パップテントの使用時に何の対策もしていないとさまざまな虫に遭遇し、悩まされることになるでしょう。
キャンプ場には蚊やアブ、アリ、ムカデなどの虫がいることがあります。インナーテントやメッシュテントなどがないパップテントは外と変わらないため、中に侵入してくることも。
そのため、インナーテントやメッシュテントを用意する、虫よけスプレーを使用するといった対策が必要です。
生地によっては重く、持ち運びが大変なパップテントがある
パップテントの素材はコットン製やナイロン製、難燃性・撥水性に特化した素材など各メーカーによって多種多様です。持ち運ぶ際に注意したいのが、本格的な軍用でも使われているコットン100%の生地で作られているもの。
コットン100%は生地がとても丈夫で火の粉にも強く、結露しにくいといった特徴がありますが、丈夫な分、重量もあります。持ち運ぶ際には負担が大きく、雨天の時などにはさらに困難になるでしょう。
一方、ナイロン製であればコットンよりも軽く、コンパクトに折りたたむことも可能です。また、撥水力も高いので雨の日でも安心して使用できます。
ただし、丈夫さではコットンに劣り、火の粉などには弱いので焚き火などをする際には十分に注意しなければなりません。本格的な軍幕となるとコットン製が欲しくなりますが、移動する際の負担についても考慮して素材を選びましょう。
パップテントのメリット

とてもシンプルで無骨なデザインから、メリットとデメリットがはっきりと分かれるパップテント。デメリットを踏まえた上で、メリットについても見ていきましょう。
パップテントのメリットとしては以下の通りです。
- 組み立てから収納までとても簡単なのでキャンプ初心者でも使いやすい
- ミリタリー調でワイルドなかっこ良さがある
- ソロキャンプでの使い勝手が抜群に良い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
組み立てから収納までとても簡単なのでキャンプ初心者でも使いやすい
テントの設営は大変、難しいというイメージがある人も多いと思いますが、パップテントは設営から撤収までとても簡単なことが魅力です。軍用なので、スピード感や実用性を高めるためにシンプルかつコンパクトな作りになっています。
設営に必要な道具もほとんど必要なく、ポールをキャンプ場周辺に落ちている木で代用することも可能です。もちろん、撤収も簡単で、コンパクトにまとめられるので持ち運びにも困りません。
そのため、テントの設営に慣れていない初心者でも難なく使用することができるでしょう。設営から撤収まで、一人で簡単に行える仕組みになっていることが多くのソロキャンパーから支持を集める理由です。
ミリタリー調でワイルドなかっこ良さがある
ミリタリー調のワイルドなデザインに惹かれてパップテントの購入を考えている人も多いはず。事実、無駄な装飾がなく、無骨ながら美しさが感じられるのはパップテントならではの魅力です。
使い込めば使い込むほど味が出て、ヴィンテージ感が増していくのもポイント。無駄な装飾品や機能が一切ないのに唯一無二の存在感を放ちます。
パップテントを使うならぜひ一緒に使用してほしいのがミリタリーテイストの小物やヴィンテージランタン。特に、ヴィンテージランタンの使い込まれた真鍮とパップテントの相性は抜群で、最新鋭のテントでは味わえない雰囲気を味わえます。
「無難なテントではなく他人と差をつけたい」といった人にピッタリだと言えるでしょう。
ソロキャンプでの使い勝手が抜群に良い
レイアウトのアレンジがしやすく、用途によって設営のバリエーションを広げやすいのもパップテントの大きな魅力です。しっかり休息するためのテントとして使ったり、一時的に雨風を凌ぐタープとして使ったりと使い分けの幅が広がります。
気持ちの良い晴れの日には、入り口を跳ね上げて前室を作り、開放感を存分に味わえるレイアウトに。雨天の日や寝る前には跳ね上げを下ろしてフルクローズにしてプライベート空間をしっかりと確保。
通常のテントはタープを別に用意する必要があり、設営にも手間が掛かります。パップテントはテントとタープを別々に用意することなくさまざまなレイアウトを楽しめる使い勝手の良さがメリットです。
おすすめのパップテント

パップテントの特徴が分かったところで、実際にどんなパップテントを選べばいいのか分からないという人も多いはず。ここからは、おすすめのパップテントを特徴とあわせて紹介していきます。
BUNDOK(バンドック) ソロ ベース BDK-79EX 【1人用】 スカート付 サイドウォール付 パップテント 軍幕
「一人でも設営から撤収まで簡単に行えるパップテントがほしい」という人におすすめなのが、BUNDOKのソロベース。重労働であるテント設営を一人でも簡単に行える工夫がされたパップテントです。
- 付属のガイロープに輪っかが作ってある
- インナーテントはフックにはめるだけ
- ペグ打ち込み箇所の調整代が多いので、設営後のテンション調節が簡単
設営が簡単なシンプルな作りでも広さは十分に確保され、さまざまなシーンに合わせたレイアウトを楽しめます。ソロキャンプを気軽に楽しみたい人はぜひ検討してみましょう。

Anlik パップテント ソロキャンプ メッシュインナー 軽量 ポール2本 収納付き
「低価格で一通り必要な道具が揃っているパップテントがほしい」
はじめてのパップテントにそれなりの値段を出すことに躊躇がある人も多いでしょう。Anlikのパップテントは7千円台の低価格ながら実用性ばっちりのパップテントです。
ペグをはじめ、必要な道具はすべて付属しているので設営から撤収まで初心者でも安心。テントの重量は約2kg程の軽量設計なので、持ち運びに苦労することはありません。
また、テント内部にはメッシュのインナー付きなので虫よけ対策もばっちりです。
はじめてのテント選びに悩んでいる人は、お手頃価格のこちらをぜひ検討してください。

OneTigris ROC SHIELD タープテント パップテント 軍幕 ポール付属 全面フルクローズ可
「場所や天候など、その時のシチュエーションに合わせたアレンジを楽しみたい」という人におすすめしたいのがOneTigrisのパップテント。
シェルターやテント、タープなど、アイデア次第でさまざまなスタイルが楽しめます。
設営時のサイズは幅2200×奥行2000×高さ1600とソロキャンパーには必要十分なサイズ感。テント内から感じられる開放感はこのサイズ感ならではです。
また、注目したいポイントとして、特徴的なブラウンカラーと独特の形状。
キャンプ場で他の人とテントが被るといった心配もなくなるでしょう。「他の人とは一味違うスタイルでいたい」という人はぜひこちらを検討してください。

パップテントのデメリットに関するよくある質問

ここからは、パップテントの購入を考えている人のよくある質問について回答していきます。
購入に悩んでいる人はぜひご覧ください。
パップテントで寝るときの対策は?
インナーテントなしのパップテントで睡眠を取る際には、コット(簡易ベッド)やマットなどを用意しましょう。幕だけの状態では地面がむき出しのため快適に眠ることはできません。
また、メッシュインナーや虫除けスプレーなど、虫対策も入念に行っておくと良いでしょう。ネットなどで購入する際には、付属品について必ず確認してから購入してください。
パップテントの2人用のおすすめは?
二人用のパップテントでおすすめなのはTOMOUNTのパップテント。
ソロはもちろん、二人でも圧迫感を感じることなく使うことが出来ます。

通常、テント内にインナーテントを吊り下げるとどうしてもスペースは狭くなりがちです。しかし、こちらのインナーテントは内側いっぱいに設計してあるので窮屈さを感じません。
また、インナー、アウターともに出入り口があるので移動がしやすく、通気性も高いです。普段はソロキャンプがメインの人でも、利用できる空間に余裕ができるので、出来ることの幅も広がることでしょう。
パップテントのデメリットを徹底解説!
今回は、ソロキャンパーを中心に注目を集めているパップテントについて紹介しました。パップテントはあくまでも軍用幕なので、以下の点には十分に考慮するべきです。
- インナーテントなしのパップテントは寝る時に工夫が必要
- 虫除け対策をしないとゆっくり休めない
- 生地によっては重く、持ち運びが大変なパップテントがある
上記のようなデメリットを把握しておけば、他のテントでは出来ないアレンジや開放感、気軽さを満喫できます。雰囲気たっぷりのソロキャンプをはじめたい人、少人数で休めるテントがほしい人はぜひパップテントを検討してみましょう。
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