「丈夫で長持ちする鍋」として人気のステンレス鍋。
気になっている人も多いのではないでしょうか。
「ステンレス鍋は重くて使い勝手が悪い?」
「ステンレス鍋は健康に悪い?」
確かに毎日の料理に使う鍋ですから、使い勝手がよくて安全性の高いものを選びたいですよね。
ステンレス鍋を買おうか迷っている人に向けて、デメリットを中心にお伝えします。
デメリットを知っておけば、ステンレス鍋を買うか・買わないかの判断材料になります。
じっくり検討して、納得のいくお買い物をしてください。
ステンレス鍋のデメリット
買ってか後悔したくない人に向けてステンレス鍋のデメリットからお伝えします。
ステンレス鍋には、主に3つのデメリットがあります。
- 重い
- 熱伝導率が低い
- 部分的に焦げ付きやすい
詳しく紹介します。
重い
ステンレス鍋のデメリット一つめは「重さ」です。
ステンレスとは、鉄にクロムやニッケルを添加した合金です。
(参照:ステンレスの基礎知識│なぜ錆びない?なぜ磁石に引っ付かない? )
元々鉄は重い金属ですよね。
当然鍋のサイズが大きくなって、厚みが増すほどに重くなります。
軽くて扱いやすい鍋を探している人にとって、ステンレス鍋の重さはデメリットになるでしょう。
もちろん、鍋は多少重くても気にならないという人もいるでしょう。
鍋は火にかけますから、むしろある程度は重いほうが倒れたり傾いたりする心配はありませんよね。
熱伝導率が低い
ステンレス鍋のデメリット二つめは「熱伝導率の低さ」です。
熱伝導率が低いということは、熱が伝わりにくいということですね。
つまり、ステンレスは温まりにくく冷めにくい素材です。
(参照:ステンレス鋼材の熱伝導率について )
ステンレス鍋は温まるまでに時間がかかるため、調理時間が長くなったり光熱費が気になったりする人もいるでしょう。
ステンレス鍋の熱伝導率の低さをカバーするには、アルミを重ねた多層構造鍋がおすすめです。
アルミは熱伝導率が高い素材ですから「熱しやすく冷めにくい」理想的な鍋を実現できます。
(参照:製品特長/全面多層構造 | ビタクラフトオンラインショップ )
部分的に焦げ付きやすい
ステンレス鍋のデメリット三つめは「部分的な焦げ付きやすさ」です。
部分的な焦げ付きは、ステンレス鍋の熱伝導率の低さに原因があります。
熱が伝わりにくいので、鍋の中心部分だけが高温になり食材の火のとおり具合にムラができてしまいます。
(参照:メーカー直伝!ステンレス鍋のメリット・デメリット、一生モノにするためのNG行動を解説!)
ステンレス鍋に慣れるまでは「使いにくい」と感じる人もいるでしょう。
ステンレス鍋であっても、厚みのあるものを選べばゆっくりと温まるため焦げ付きにくくなります。
ステンレス鍋で調理するときは、火加減や鍋の大きさを料理に合わせて調節することが大切です。
ステンレス鍋のメリット
ステンレス鍋には、もちろんメリットもあります。
ステンレス鍋のメリットは、主に3つです。
- 冷めにくい
- 丈夫で長持ちする
- 錆びにくい
それぞれ詳しくお伝えします。
冷めにくい
ステンレス鍋のメリット一つめは「冷めにくさ」です。
ステンレスは温度が伝わりにくい金属のため、温まった熱が逃げにくい性質があります。
また、ステンレスには熱に強いメリットがあります。
耐熱性と保温性を利用して真空二重構造のマグボトルやタンブラーにもステンレスが使われています。
ステンレス鍋は、確かに温まるまでに時間がかかります。
しかし、一度温まれば冷めにくいので煮込み料理や鍋物の調理には最適です。
丈夫で長持ちする
ステンレス鍋のメリット二つめは「丈夫で長持ちする」です。
ステンレスは鉄を主成分とした合金のですから、とても丈夫です。
割れたり、変形したりする心配がないのでボウルやザル、包丁などあらゆるキッチングッズにもステンレス素材が使われている素材です。
ステンレス鍋は、丁寧に扱って大切にすれば何十年も使えます。
買うときは「高価かな」と思っても、長い目で見ればお得ではないでしょうか。
使い慣れた愛用の鍋があれば、より美味しく楽しく料理が作れますね。
錆びにくい
ステンレス鍋のメリット三つめは「錆びにくさ」です。
ステンレスは鉄を主成分としていますが、錆を防止する目的でクロムが添加されています。
そのため金属なのに錆びにくいという特長があります。
(参照:ステンレス耐熱温度を種類別に専門家が解説! )
ステンレス鍋は錆びにくく、汚れがスルッと落ちるのでお手入れがラクなのもメリットです。
ステンレス鍋の正しいお手入れ方法を解説
ステンレス鍋を買ったら、正しいお手入れをして長く使いたいですね。
「こんなときどうすれば?」と買ってから悩まないために、ステンレス鍋のお手入れ方法を解説します。
- ステンレス鍋が茶色く変色したときの落し方
- ステンレス鍋外側の焦げの落し方
- ステンレス鍋のお手入れにクエン酸や酢の使い方
一つずつ見ていきましょう。
ステンレス鍋が茶色く変色したときの落とし方
ステンレス鍋の内側が茶色く変色している原因は、油による焦げや焼けです。
ステンレス鍋が茶色く変色してしまったら、クリームクレンザーに重曹をつけて磨いてください。
可能であれば、ステンレスの焼け取り専用のクリームクレンザーを使うのがおすすめです。
ステンレス鍋外側の焦げの落し方
ステンレス鍋の外側の焦げを落とすのにも、クリームクレンザーと重曹が有効です。
重曹はアルカリ性ですから、酸性の油汚れである鍋の外側の焦げに効果があります。
(参照:1.重曹って何だろう? クエン酸って何だろう? | 重曹・クエン酸で地球に優しいお掃除はじめませんか?)
また、重曹は熱を加えるとアルカリ性がより強まります。
お湯に重曹を溶いて、鍋を浸け置きする方法もおすすめです。
しばらく放置して、お湯が冷めてからスポンジでこすり洗いすると焦げが簡単に落ちるでしょう。
ステンレス鍋のお手入れにはクエン酸や酢がおすすめ
虹色や白い斑点の変色は、クエン酸やお酢を使うのがおすすめです。
クエン酸やお酢を使ったステンレス鍋のお手入れ手順を紹介します。
- 鍋にぬるま湯とクエン酸またはお酢を入れます
クエン酸の濃度は3%程度、お酢は10%程度 - 鍋を火にかけ沸騰したら3分ほど煮ます
- 火を止め鍋が冷めてからお湯を捨てます
(参照:メーカー直伝!ステンレス鍋の焦げ落とし・変色のお手入れ方法 )
クエン酸や酢を使うと、こすらずに煮るだけで虹色や白い変色が落ちてピカピカのお鍋になります。
ステンレス鍋メーカーと商品を紹介
ステンレス鍋を使ってみたいけど、種類が多すぎて選べないとお悩みではありませんか。
ここからは、筆者おすすめのステンレス鍋メーカーと、商品をお伝えします。
- ステンレス鍋ニトリのおすすめは『IH・ガス火 そろえたくなる片手鍋』
- ステンレス鍋ビタクラフトのおすすめは『アリゾナ両手鍋21㎝』
- ステンレス鍋フィスラーのおすすめは『ボンソースパン片手鍋 16cm 』
- ステンレス鍋IKEAのおすすめは『ANNONS アノンス2.8L』
世界的に有名なメーカーから、お手頃価格のステンレス鍋までさまざまな商品を紹介します。
ステンレス鍋ニトリのおすすめは『IH・ガス火 そろえたくなる片手鍋』
家具や雑貨、キッチン用品が揃っているニトリ。
シンプルでお手頃価格なのも嬉しいですよね。
ニトリではもちろんステンレス鍋も取り扱っています。
おすすめは『IH・ガス火 そろえたくなる片手鍋』です。
項目 | 内容 |
---|---|
大きさ(cm) | 幅35.5×奥行19.5×高さ12.9 |
本体重量 | 1.17kg |
容量 | 2.4L |
対応熱源 | ガス、IH |
メーカー特長 | 北海道に本社を置く、大手小売業者。世界に約100店舗のチェーン店を展開。 家具の他にも、輸入品やランドセル、家電製品なども販売している。 |
♦おすすめポイント♦
ニトリの販売する『IH・ガス火 そろえたくなる片手鍋』は、シンプルで機能的なステンレス鍋です。
鍋の内側は洗いやすいフッ素コーティング、食洗器にも対応しています。
『IH・ガス火 そろえたくなる片手鍋』は、内側のアルミ素材で熱を伝え、外側のステンレスで熱を保つ三層構造。
熱しやすく冷めにくい鍋を実現しました。
フタは強化ガラス製で、調理中の鍋の様子が見えるのも嬉しいポイントです。
フタは耐熱ガラスではありませんから、急激な温度変化は避けてくださいね。
ステンレス鍋ビタクラフトのおすすめは『アリゾナ両手鍋21㎝』
ステンレス調理器具の有名メーカー、ビタクラフト。
「一度使ったら他の鍋は使えない」というファンが多いメーカーです。
そんなビタクラフトから『アリゾナ両手鍋21㎝』をおすすめします。
『アリゾナ両手鍋21㎝』の特長を以下にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
大きさ(cm) | 縦24.5×横31×高さ17(内径21×深さ11.5) |
本体重量 | 1.79kg |
容量 | 4L |
対応熱源 | ガス、IH200V、ハロゲンヒーター、ラジエントヒーター、シーズヒーター |
メーカー特長 | 1939年創業。アメリカのステンレス調理器具メーカー。 ステンレスとアルミニュウムを重ねて層にした素材によって、熱しやすく冷めにくい特長がある。 |
♦おすすめポイント♦
ビタクラフトのステンレス鍋シリーズ「アリゾナ」はバランスの取れたベーシックモデルです。
はじめてビタクラフト製品を使う人は、「アリゾナ」シリーズがおすすめ。
本体とフタが密着するように設計されており、食材の水分だけで調理する「無水調理」が可能です。
食材の栄養素やうま味を逃すことなく摂取できますよ。
さまざまな料理に使いやすい「両手鍋21cm」がおすすめです。
ビタクラフトの無水調理の方法は、こちらの動画をご覧ください。
ステンレス鍋フィスラーのおすすめは『ボンソースパン片手鍋 16cm 』
170年の歴史ある調理器具ブランド、フィスラー。
確かな実績でプロからも愛されるステンレス鍋を一度は使ってみたいと思っている人は多いでしょう。
フィスラーについては、こちらの動画をご覧ください。
今回おすすめするのは、フィスラーの『ボンソースパン片手鍋 16cm 』です。
『ボンソースパン片手鍋 16cm 』の特長は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
大きさ(cm) | 内径16×幅33×高さ12 |
本体重量 | 1.0kg |
容量 | 1.5mL |
対応熱源 | ガス 、IH |
メーカー特長 | 1845年創業。ドイツのステンレス調理器具メーカー。 世界中の有名レストランでも使用されるほど信頼を集める老舗ブランド。 |
♦おすすめポイント♦
『ボンソースパン片手鍋 16cm 』には熱くなりにくい取っ手や、無水調理に適したフタなど嬉しい機能が詰まっています。
機能性だけでなく、もちろん見た目の美しさも兼ね備えている鍋です。
180℃までならオーブン調理可能、食洗器OKですからメニューの幅も広がりますね。
『ボンソースパン片手鍋 16cm 』は、手軽に使えるてお手入れもしやすいのもおすすめポイントです。
お味噌汁やスープを作ったり、無水調理をしたりと毎日のお料理で大活躍してくれるでしょう。
ステンレス鍋IKEAのおすすめは『ANNONS アノンス2.8L』
北欧のおしゃれな家具量販店IKEA。
IKEAのキッチン用品はリーズナブルで大人気です。
IKEAでおすすめしたいステンレス鍋は『ANNONS アノンス2.8L』
『ANNONS アノンス2.8L』の特長を以下にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
大きさ(cm) | 直径21 ×高さ10(取っ手を含む直径31×フタを含む高さ15) |
本体重量 | 0.99kg |
容量 | 2.8L |
対応熱源 | IH、あらゆるタイプのコンロOK |
メーカー特長 | スウェーデン発祥の家具量販店。2006年に日本1号店がオープン。 北欧のおしゃれな家具や雑貨、キッチン用品、食料品などを取扱う人気店。 |
♦おすすめポイント♦
『ANNONS アノンス2.8L』は、IKEAで販売しているステンレス鍋の一つです。
ステンレススチール製のなのでお手入れが簡単なのがうれしいポイント。
鍋の底面は、ステンレスでアルミを挟み込む三層構造になっています。
三層構造で熱するのが早く、食材の焦げ付きやこびりつきを防ぎます。
お手頃価格なので、ステンレス鍋をとにかく一度使ってみたい人にもおすすめです。
ステンレス鍋に関するよくある質問
ステンレス鍋を買う前に疑問を解消しておきたいですよね。
そこで、ステンレス鍋に関するよくある質問を紹介します。
- ステンレス鍋で揚げ物は危険?
- ステンレス鍋は体に悪い?
- ステンレス鍋の使い始めにすることは?
一つずつ回答していきます。
ステンレス鍋で揚げ物は危険?
ステンレス鍋で揚げ物をするのは、危険ではありません。
ただし、いくつか注意点があります。
ステンレス鍋は、熱伝導率が低いので油が温まるまでに時間が必要です。
油の温度が低いうちに食材を入れると、衣が鍋にくっついてしまったり、はがれてしまったりしてうまく揚がらないことがあります。
また、ステンレス鍋は冷めにくい特性があります。
油の温度がなかなか下がらず、上昇し過ぎると発火の危険性もあります。
もちろん揚げ物をするときは、火加減や油の温度に注意して鍋のそばを離れないようにしましょう。
説明書に「揚げ物に使用できません」と書かれている鍋は、使わないでくださいね。
ステンレス鍋は体に悪い?
ステンレスとは鉄にクロムを添加した合金です。
クロムを加えるのは、錆びに強くする目的があります。
(参照:ステンレス耐熱温度を種類別に専門家が解説! )
ステンレス素材の鍋では、クロムが溶け出す危険性や、酸や酢に弱い性質が体に悪いのではないかと心配されますよね。
しかし、ステンレスは非常に熱に強い金属で、ステンレスの種類にもよりますが耐熱温度は約700℃~800℃です。
(参照:ステンレス耐熱温度を種類別に専門家が解説! )
また、酢を使用した一般的な料理でステンレス鍋が腐食変形することはありません。
(参照:ステンレス製の鍋は、酢や酸に弱いと聞いたが、本当か。製品によって違いはあるか。 | レファレンス協同データベース )
上記の理由から、ステンレス鍋は安心して使える鍋といえるでしょう。
ステンレス鍋の使い始めにすることは?
ステンレス鍋は、鉄鍋のようなシーズニングは必要ありません。
使い始めは、中性洗剤と少量のお酢を使いスポンジで洗うのがおすすめです。
鍋に付いている油やホコリを落とす目的があります。
はじめて使う鍋は、取っ手やフタのつまみがしっかり付いているか、ぐらつきがないかも確認してください。
(参照:ビタクラフトの使い方(ステンレス鍋・フライパン)|ビタクラフト )
まとめ:ステンレス鍋のデメリットは?変色する?買ってから後悔したくない人向けに徹底解説!
今回は、ステンレス鍋のデメリットを中心にお伝えしました。
ステンレス鍋は、重くて使い勝手が悪いデメリットがあります。
しかし、丈夫で長く愛用できる鍋です。
ステンレス鍋を選ぶなら、熱伝導率の低さをカバーする多層構造鍋がおすすめです。
「熱しやすく冷めにくい」理想的な鍋で煮込み料理やスープなどを作ってみませんか。
気になった人は、ぜひ多層構造のステンレス鍋を使ってみてくださいね。
ステンレス鍋と比較されることの多いアルミ鍋のデメリットについて、こちらの記事に詳しく書きました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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