お米を原料とした油「米油」が注目を集めています。
「米油は体にいいってホント?」
「米油は溶剤を使って精製しているって聞いたけど、大丈夫?」
口に入れる油はなるべく体にいいものを、安心して摂りたいですよね。
そこで、今回は米油のデメリットを中心にお伝えします。
米油を買ってから後悔したくない人は、ぜひデメリットを知っておいてくださいね。
米油のデメリット
買ってから後悔したくない人に向けて、米油のデメリットをお伝えします。
米油のデメリットは、おもに3つです。
- 溶剤を使用した精製方法がある
- トランス脂肪酸を含んでいる
- 大量生産できない
一つずつお伝えします。
溶剤を使用した精製方法がある
米油には、2つの精製方法があります。
- 圧搾法 圧力と熱をかけて油分を搾る方法で油分の多い原料が適している
- 溶剤抽出法 有機溶剤のノルマルヘキサンを使用して抽出する方法
溶剤抽出法に使用されている成分自体は、人体に有害な物質です。
有害と聞いて驚いた人も多いのではないでしょうか。
ただし、この成分は米油以外の菜種油や大豆油の精製にも使用されていて、溶剤抽出は一般的な方法です。
また有害なこの成分は、米油が食品として完成する前に完全に取り除かれ、食品添加物(加工助剤)として認められています。
(参照:こめ油(米油)の抽出方法について – 築野食品工業株式会社 | 商品情報サイト )
溶剤抽出法のメリットは、コストが抑えられる点にあります。
成分が心配な人は、やや高価になりますが圧搾法の米油を選ぶのがおすすめです。
トランス脂肪酸を含んでいる
米油に限らず、油脂類にはトランス脂肪酸が含まれています。
トランス脂肪酸の摂り過ぎは、体にはあまり良くないので、注意が必要です。
トランス脂肪酸の摂取量の目安は「総エネルギー摂取量の1%に相当する量よりも少なくする」のが良いとされています。
日本人が一日に摂るエネルギー量の平均は約1,900Kcalですから、トランス脂肪酸の摂取量は約2gということになりますね。(参照:すぐにわかるトランス脂肪酸:農林水産省 )
おもな油脂類100gに含まれるトランス脂肪酸の量です。
- バター 1.951g
- マーガリン 8.057g
- 植物性油脂 1.395g
(参照:トランス脂肪酸含有量の平均値)
一方米油のトランス脂肪酸の含有量は、100gあたり0.3gというデーターがあります。(参照:油に関するQ&A|植物のチカラ 日清オイリオ )
もちろん抽出方法や製品によって、トランス脂肪酸の含有量は多少誤差が生じることはあります。
このように、米油に含まれるトランス脂肪酸は油脂の中でも少ないほうです。
米油のトランス脂肪酸が気になる人は、参考にしてくださいね。
大量生産できない
米油の原料となる米ぬかは、もみつき玄米からおよそ8%取れるといわれています。
米ぬかのうち約18%が油分です。(参照:こめ油(米油)のできるまで – 築野食品工業株式会社 | 商品情報サイト )
そもそも米ぬかに油分が含まれているとは驚きですね。
例えば600gの米油を精製するのに、およそ43㎏もの玄米が必要になります。(参照:米油は何からできているの? | お米のチカラ )
圧搾製法だと、さらに多くの玄米が必要になります。
このように米油は、大量生産が難しいため値段も高めになるのがデメリットの一つです。
米油のメリット
米油にはもちろんメリットもあります。
米油のおもなメリットは、以下の3つです。
- 酸化しにくい
- クセがない
- 国産原料で安心できる
詳しく見ていきましょう。
酸化しにくい
米油は、油の中でも酸化しにくい性質があります。
そのため揚げ物や炒め物など加熱調理にも向いています。
たとえ体にいい油でも、酸化しやすいものは使いにくいですよね。
その点米油なら、どんな調理法にも対応できるので安心です。
さらに、米油に含まれるビタミンEやトコトリエノールの抗酸化作用によって体内の脂質も酸化から守ります。
(参照:こめ油のはなし|米油から健康的に【三和油脂株式会社】 )
クセがない
米油のメリット二つめは、クセがない点です。
独特の臭いや、油臭さがあるとドレッシングや和え物などには使いにくいですよね。
しかし、米油はサラサラとしていて臭いや味にクセがありません。
米油を使うと、料理が冷めても美味しいのでお弁当や作り置きに気軽に利用できます。
国産原料で安心できる
現在販売されている米油の多くは、国産米ぬかを使用して作られています。
もちろん製品には原料の表示がありますから、原産国が気になる人は購入する際に確認してくださいね。
日本では、油脂の原料としてゴマや菜種などが少量生産されています。
しかし、国産原料を使用したごま油や菜種油などの数は少なく、輸入原料に頼っているのが現状です。
(参照:植物油の道|一般社団法人 日本植物油協会 )
米油は、私たちにとって貴重な植物油脂原料といえますね。
米油の使い方・おすすめ商品はどれ?
米油を買ってから後悔したくない人に向けて、使い方やおすすめ商品を紹介します。
- 米油に変えたらどんな効果があるの
- 米油おすすめの使い方が知りたい
- 揚げ物におすすめの米油はボーソー油脂『米油』
- 圧搾製法スーパーで買えるおすすめの米油は三和油脂『コメーユ』
一つずつ詳しくお伝えします。
米油に変えたらどんな効果があるの
ご家庭で普段の料理に使っているのは、サラダ油やオリーブ油が多いのではないでしょうか。
一方米油はクセがない、酸化しにくいなどの特長があるとても使いやすい油です。
いつも使っている油を米油に変えると、美容や健康に対する効果が期待できます。
(参照:注目されるこめ油とその機能性成分 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター )
なぜなら、米油は栄養価が高く特有の栄養素が含まれているからです。
米油のおもな栄養素は、下記の表になります。
栄養素 | 特長 |
---|---|
オレイン酸 | 悪玉コレステロールの値を低下させる働きがあるといわれている |
リノール酸 | 血中コレステロールの値を低下させる/血管の硬化を防ぐ |
ビタミンE | 抗酸化作用 |
トコトリエノール | 別名スーパービタミンE/抗酸化力が高い |
植物ステロール | コレステロールの吸収を妨げる働きがあるといわれている |
ガンマオリザノール | 米油特有の栄養素/更年期障害・胃腸神経症などに効果があるとされている |
米油の効果は、こちらの動画で解説されています。
よかったらご覧になってくださいね。
油にはさまざまな種類があり、それぞれに効果効能が違います。
米油が気になった人は、揚げ物や炒め物など加熱する調理から使用してみてはいかがでしょうか。
米油おすすめの使い方が知りたい
米油はサラサラとして、クセがなく酸化しにくい特徴があります。
このような特徴がある米油は、幅広い料理に使用できます。
おすすめの使い方 | 理由 |
---|---|
ドレッシング | クセや臭いがない。他の調味料と相性がよい。 |
炒め物 | 酸化しにくいので加熱調理におすすめ |
揚げ物 | 酸化しにくい/油酔しない |
さまざまな料理に使用できる米油ですが、大量生産ができないため値段がやや高い傾向にあります。
そのため、米油の特長が活かせる揚げ物にこそ使いたいですね。
油には特長がありますから、ご家庭では2~3種類の油を使い分けるのがおすすめです。
揚げ物におすすめの米油はボーソー油脂『米油』
揚げ物に使うなら、大容量のボーソー油脂『米油』がおすすめです。
♦おすすめポイント♦
ボーソー油脂の『米油』は、コスパが良いので筆者も揚げ物をするときによく使っています。
原料には国産米ぬかが使用されていて、安心感がありますね。
サラッとしているので、揚げ物がカラッと仕上がり、後片付けがラクなのもおすすめポイントです。
圧搾製法スーパーで買えるおすすめの米油は三和油脂『コメーユ』
圧搾製法の三和油脂『コメーユ』は、スーパーに置いていない場合もあります。
スーパーで買えないときは、ネット通販を利用するのがおすすめです。
♦おすすめポイント
三和油脂の中でも、原料と製法にこだわった米油です。
『コメーユ』は、国産の新鮮な米ぬかを圧搾製法で搾油。
スチームリファイニング法という精製法で作った米油です。
圧搾製法で作られた米油は、溶剤の心配がないのでより安心して使えますね。
米油に関するよくある質問
米油を買ってから後悔したくない人に向けて「よくある質問」をお伝えします。
- 米油と米ぬか油の違いは?
- 米油とオリーブオイルを比較するとどっちが体にいい?
- 米油とサラダ油体にいいのはどっち?
- 米油にはトランス脂肪酸が多いってホント?
- 米油は健康にいいってホント?
一つずつ回答を見ていきましょう。
米油と米ぬか油の違いは?
米油と米ぬか油に大きな違いはありません。
米油も米ぬか油も玄米を精白したときに出る「米ぬか」「米胚芽」と呼ばれる部分から抽出しています。
(参照:こめ油(米油)のできるまで – 築野食品工業株式会社 | 商品情報サイト )
一般的に「米油」として販売されていますが、米ぬかから抽出した油という意味で「米ぬか油」としているメーカーもあります。
どちらも原料は同じなので、米油と米ぬか油に大きな違いはありません。
米油とオリーブオイルを比較するとどっちが体にいい?
米油とオリーブオイルはどちらも体にいい油です。
米油の原料は米ぬかで、ビタミンEの一種トコトリエノールが豊富に含まれています。
つよい抗酸化力がある、クセのない油が米油です。
一方、オリーブオイルはオリーブの果実を原料にしています。
オレイン酸を多く含んでいるオリーブオイルの健康効果を期待するなら、エクストラバージンオリーブオイルがおすすめです。
どちらが体にいいかは、個人差があります。
使用する目的や、お好みで使い分けるのが良いでしょう。
米油とサラダ油体にいいのはどっち?
米油は米ぬかを原料につくられる油です。
一方サラダ油とはJAS規格で定められた「高度精製油」の名称です。
サラダ油は植物油に分類されており、他の油よりも高度な精製加工が施されています。
クセがない味、透明な液体で低温下でも濁ったり固まったりしないのが特長です。
(参照:サラダ油とは具体的にどんな油か?料理で「サラダ油を使う」と書いてある場合、何油が健康によいのか知りた… | レファレンス協同データベース )
どちらも植物性の油ですから、適切に摂れば体にいい油です。
どちらが体にいいかは、個人差があります。
使う料理や、お好みで使い分けるのがおすすめです。
米油にはトランス脂肪酸が多いってホント?
米油に含まれるトランス脂肪酸は、他の油と比較しても少なめです。
(参照:油に関するQ&A|植物のチカラ 日清オイリオ )
米油に限らず、油脂類にはトランス脂肪酸が含まれています。
トランス脂肪酸を摂り過ぎると心臓病のリスクが高まるといわれていますから、油脂類の摂り過ぎには注意したいですね。
米油は健康にいいってホント?
米油は独自の栄養成分を含む健康にいい油です。
米油が健康にいいとされている理由は、ビタミンEやトコトリエノール(スーパービタミンE)を多く含み、抗酸化力が高いからです。
さらに、血中コレステロールを低下させるために重要な「脂肪酸のバランス」がよい油として知られています。
脂肪酸のバランスとは、オメガ6系(リノール酸)とオメガ9系(オレイン酸)の含まれる割合のことです。
(参照:こめ油のヒミツ(米油とは) – 築野食品工業株式会社 | 商品情報サイト )
まとめ:米油のデメリットは?米油に変えたらどうなる?後悔したくない人向けに徹底解説!
今回は米油のデメリットを中心にお伝えしてきました。
米油を精製する方法は2つあり、溶剤を使用した抽出方法に不安を覚える人もいるでしょう。
しかし、完成した米油に溶剤が含まれることはないので安心してください。
より安全な米油を摂りたい場合は、圧搾法で抽出された米油がおすすめです。
米油には、抗酸化作用をはじめ多くのメリットがあります。
特に揚げ物に向いている油なので、米油が気になっている人は揚げ物から試してみてはいかがでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
オリーブオイルのデメリットについて気になる人はこちらの記事をどうぞ!
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