手や環境にやさしい『食器洗い石鹸』
使ってみたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
「食器洗い石鹼を使うとシンクが白くなる」
「食器洗い石鹸は使いにくい」
確かに食器洗い石鹼は、石鹸ならではの特長があります。
そこで、今回は食器洗い石鹸のデメリットを中心にお伝えします。
デメリットを知って食器洗い石鹸を使うか・使わないかの判断材料にしてくださいね。
食器洗い石鹼を買ってから後悔したくない人は、まずデメリットを理解してきましょう。
食器洗い石鹸のデメリット
食器洗い石鹸を買ってから後悔したくない人に向けて、デメリットをお伝えします。
食器洗い石鹼には、主に3つのデメリットがあります。
- 油よごれが落ちにくい
- 手間がかかる
- 石鹸カスがたまる
一つずつ詳しく見ていきましょう。
油よごれが落ちにくい
食器洗い石鹸のデメリット一つめは「油よごれが落ちにく」です。
食器洗い石鹸は、天然由来成分から作られた界面活性剤です。
界面活性剤の性質を利用している石鹸ですが、水で薄まると洗浄力が低下する性質があります。
水で薄まると洗浄力が低下してしまうのは、泡切れが早く手にやさしいといったメリットでもあります。
(参照:石鹸を使うとなぜ汚れが落ちるのか? )
油よごれがひどい場合は、洗い物をする前によごれを拭きとっておくなどの工夫が必要です。
手間がかかる
食器洗い石鹸のデメリット二つめは「手間がかかる」点です。
お伝えしたように、食器洗い石鹼の効果を発揮するためにはあらかじめ汚れを拭きとる手間がかかります。
また、石鹸は泡立ちが洗浄力の目安です。
食器を洗う際は、しっかりと食器洗い石鹸を泡立てて使うのがおすすめです。
食器をすすぐときは、ためすすぎはしない方がよいでしょう。
界面活性剤の性質として水で洗浄力が失われるので、ためすすぎをすすと落とした汚れが戻ってしまう可能性があります。
(参照:石鹸で洗った食器を「ためすすぎ」してはいけないのはなぜ? – 石鹸百科 )
つまり、食器洗い石鹸を使う手間とは、以下の3つです。
- あらかじめ汚れを拭きとる
- しっかり泡立てて洗う
- ためすすぎをしない
食器洗い石鹸を使うのは「少し面倒だな」と思った人もいるでしょう。
もちろん、食器洗いで何を大切にするかはそれぞれの人によって違います。
あなたのライフスタイルや考えに合わせて、使いやすいものを選択するのがポイントです。
石鹸カスがたまる
食器洗い石鹸のデメリット三つめは「石鹸カスがたまる」点です。
まずお伝えしておきたいのが、石鹸カスは放置せずに早めに取り除くのがおすすめです。
石鹸カスを放置すると見た目が良くないだけでなく、深刻なトラブルの原因になる場合もあります。
石鹸カスは、水道水と石鹸の成分が反応して残るものです。
石鹸カスの種類によって対策が異なりますので、以下の表を参考にしてください。
石鹸カス | 原因 | 対策 |
---|---|---|
金属石鹸(白い微粉末) | 石鹸の成分と水道水が反応したもの | 薄めたお酢かクエン酸で洗浄 |
酸性石鹸(ベタベタした灰色) | 汚れに対して石鹸が足りない | 石鹸の量を増やして洗浄 |
二次石鹸(ブヨブヨした感触) | 石鹸成分と排水中の油分が反応したもの | 食器の油汚れをしっかり拭きとってから洗う |
石鹸溶け残り | 石鹸を十分溶かしていない | 石鹸に適した水温で洗浄 |
石鹸カスで排水口が詰まるのを防ぐには、不織布の排水口ネットを使うのもおすすめです。
食器洗い石鹸のメリット
食器洗い石鹼には、もちろんメリットもあります。
筆者が考える食器洗い石鹸のメリットは、主に3つです。
- 肌にやさしい
- 環境にやさしい
- コスパがいい
詳しくお伝えします。
肌にやさしい
食器洗い石鹸のメリットの一つ目は「肌にやさしい」点です。
食器洗い石鹸が手にやさしいのは、合成洗剤よりも分解されやすく肌に残らないためです。
石鹸の原料である天然油脂には、保湿成分のグリセリンが含まれています。
(参照:ニュース&トピックス|無添加石けんの「シャボン玉石けん」 )
そのため、手荒れしにくく肌にやさしいのが食器洗い石鹸です。
環境にやさしい
食器洗い石鹼のメリット二つめは「環境にやさしい」です。
食器洗い石鹸は天然成分を使用しているものが多く、海や川の微生物によって分解されやすいといえます。
(参照:これだけは知っておきたい石鹸の特性 – 石鹸百科 )
ただし、いくら環境によいとはいえ分解できるよる量を超えて放出されれば、もちろん環境に悪影響を及ぼします。
石鹸の起源は約一万年前といわれており、これだけ長い間人類が使い続けてきた歴史があります。
この歴史こそが、石鹸の環境へのやさしさを証明しているのではないでしょうか。
(参照:まずは知ってほしい、石けんと合成洗剤の違い|無添加石けんの「シャボン玉石けん」 )
コスパがいい
食器洗い石鹸には、さまざまな種類がありますがどのタイプも手ごろな価格で入手できます。
(参照:Amazon)
液体タイプと比較すると固形タイプは、より持ちがよくコスパが良いといえるでしょう。
ただし、特に固形の食器洗い石鹸を使うには手間がかかるというデメリットが……。
ためすすぎできない点では、水道代がかかってしまう心配もあります。
食器洗い石鹸のコスパを優先するか、それとも時短や水道代をかけない判断をするかどちらにせよ納得のいくものを選んでくださいね。
食器洗い石鹸のおすすめを紹介
食器洗い石鹸を使ってみたいけど、種類が多すぎて選べない人も多いのではないでしょうか。
そこで、食器洗い石鹸のおすすめを紹介します。
- ミスターQ
- シャボン玉石けん
- ミヨシ
タイプの違うおすすめの食器洗い石鹸です。
詳しくお伝えします。
食器洗い固形石鹸のおすすめは『ミスターQ』
約45年の歴史を誇る、大阪うまれの固形石鹸『ミスターQ』
『ミスターQ』は食器だけでなく、ふきん、靴、車、換気扇、浴室などあらゆる洗浄に活用できます。
油汚れに強い『ミスターQ』を使えば、食器や換気扇、シンクもスッキリピカピカです。
項目 | 内容 |
---|---|
サイズ(cm) | M:18 x 8x 3 L:17x 11.5x 4 |
内容量 | M:580g L:850g |
主成分 | 植物由来界面活性剤(35%.直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、洗浄補助剤(硫酸塩) |
不使用 | 香料・着色料・リン |
♦おすすめポイント♦
『ミスターQ』は、かなり大ぶりな固形石鹸です。
使い方もとてもユニークですよ!
石鹸の裏に吸盤をつけて、シンクに貼って使います。
片手がふさがっていても、スポンジに石鹸をつけられますね。
固形石鹸ですが合成界面活性剤が主成分ですから、泡立ちがよく少量で油汚れが落ちる点もおすすめポイントです。
食器洗い石鹸泡タイプのおすすめは『シャボン玉石鹸』
1974年から無添加せっけんを製造・販売している、シャボン玉石けん。
一度はシャボン玉石けんの製品を使った経験がある人も多いのではないでしょうか。
そんな老舗石けんメーカーの手掛ける、食器洗い洗剤の筆者のおすすめは「泡タイプ」です。
シャボン玉石けんの『食器洗い泡タイプ』の特長を以下にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
サイズ(cm) | 記載なし |
内容量 | 300ml |
主成分 | 純石けん分(23% 脂肪酸カリウム、脂肪酸ナトリウム) |
不使用 | 香料・着色・酸化防止剤・合成界面活性剤 |
♦おすすめポイント♦
シャボン玉石けんの『台所用せっけん泡タイプ』は、その名前のとおり泡が特長です。
『台所用せっけん泡タイプ』なら、固形や液状で使用するのと違って、泡立てる手間がいりません。
洗剤を出し過ぎてムダにすることがなく、少量の食器を洗う際も便利ですね。
界面活性剤や香料を使っていない無添加石けんは、昔ながらの釜炊きで製造されています。
『台所用せっけん泡タイプ』は手荒れにお悩みの人、食器への匂い移りが気になる人、安心できる製品を探している人におすすめです。
界面活性剤を使用していない石けんは「油汚れが落ちにくいのでは?」と思った人は、こちらの動画をご覧ください。
食器洗い液体石鹸のおすすめは『台所石鹸ミヨシ』
東京都墨田区に本社を置くミヨシ石鹸は、1921年創業です。
ハンドソープやボディーソープの『無添加シリーズ』を使用している人も多いのではないでしょうか。
そんなミヨシ石鹸では『無添加食器洗いせっけん』も販売しています。
項目 | 内容 |
---|---|
サイズ(cm) | W8×H17.5×D4.8 |
内容量 | 370ml |
主成分 | 純石けん分(28%脂肪酸カリウム)・水・なたね脂肪酸K・パーム核脂肪酸K |
不使用 | 香料・着色料・防腐剤・合成界面活性剤 |
♦おすすめポイント♦
ミヨシ石鹸の『無添加食器洗いせっけん』は、無添加液体食器洗い石鹸です。
「本当の無添加とは何か」にこだわるミヨシ石鹸で製造している食器洗いですから信頼できる製品ですね。
添加物を一切含まない『無添加食器洗いせっけん』は、手にやさしいだけでなく環境にもやさしい食器洗い。
手荒れにお悩みの人や安全性にこだわりたい人は、ミヨシ石鹸の『無添加食器洗いせっけん』がおすすめです。
食器も洗える石鹸のおすすめは『マルセイユ石鹸』
1000年以上昔から作られていた、フランスの「マルセイユ石鹸」
当時盛んに作られていたマルセイユ石鹸ですが、ルイ14世はマルセイユ石鹸の品質を保つために製造に関する厳しい王令を発布しました。
厳格な王令を守ってつくられた石鹸だけが「マルセイユ石鹸(サボン・ド・マルセイユ)」と名乗ることを許されていたのです。
しかし現代は、ルイ14世の時代のような明確な製造基準はなくなりました。
時代とともに製法や原料は変化しましたが、フランスでは「マルセイユ方式」の石鹸が今でも作られています。
(参照:マルセイユ石鹸の歴史 – 石鹸百科 )
つまり、マルセイユ石鹸とは特定のメーカーの石鹸のことではないのです。
昔ながらの製法で作られるマルセイユ石鹸は、汚れを落としながら肌に潤いを残します。
体や手を洗うだけでなく、シャンプーとしてまた歯みがきなどにも利用可能です。
マルセイユ石鹸は、食器を洗ったり、洗濯や掃除にも使えます。
ただし、現在ではマルセイユ石鹸と名前が付いていても添加物や香料が入っている石鹸も販売されています。
気になる人は、成分表をしっかり確認してから購入するようにしてくださいね。
食器洗い石鹸に関するよくある質問
ここからは、食器洗い石鹸に関するよくある質問にお答えしていきます。
食器洗い石鹸を買ってから後悔したくない人は、買う前に疑問を解決しておきましょう。
- 石鹸と合成洗剤の違いは?
- 固形石鹸で食器を洗うコツは?
- 食器に石鹸カスが残っても大丈夫?
- ハンドソープで食器は洗える?
- 牛乳石鹸で食器は洗える?
一つずつお答えしていきます。
石鹸と合成洗剤の違いは?
石鹸と合成洗剤は、成分や製造方法が違います。
石鹸の主な原料は、天然油脂や脂肪酸です。
つまり、石鹸はパーム油や米ぬか油から作られています。
一方、合成洗剤の主な原料は石油や天然油脂です。
石鹸は肌や環境にやさしく、殺菌効果も期待できますが使うのにコツが要ります。
合成洗剤は汚れを落とす力が強いですが、手荒れなどを起こす可能性があります。
石鹸と合成洗剤のメリットとデメリットを理解して、ご自身のライフスタイルに合わせて選択するのがおすすめです。
(参照:まずは知ってほしい、石けんと合成洗剤の違い|無添加石けんの「シャボン玉石けん」 )
固形石鹸で食器を洗うコツは?
固形石鹸で食器を洗うには、あらかじめ汚れを落とすのがコツです。
油汚れのひどい食器、ケチャップやマヨネーズなどの酸性の食材は特に古布や新聞紙、スクレイパーなどを使って汚れを落としておきます。
石鹸は泡立ちで洗浄力を見分けます。
泡立っているときは洗浄力が高い状態ですから、スポンジで固形石鹸をしっかりと泡立ててください。
石鹸で洗った食器は、ためすすぎできません。
流水で一つずつすすいでくださいね。
(参照:石鹸で食器を洗うときのコツを教えてください。 – 石鹸百科 )
食器に石鹸カスが残っても大丈夫?
「食器に石鹸カスが残っていたら……」と思うと気になりますよね。
少量の石鹸カスでしたら、たとえ口に入ってしまっても大丈夫です。
食器の石鹸カス残りが気になる場合は、お酢かクエン酸を溶かした液に漬けておくときれいになります。
(参照:食器に石けんカスが残るのですが、解消法はありますか? | シャボン玉石けん )
ハンドソープで食器は洗える?
ハンドソープで食器を洗うのは、おすすめできません。
なぜならハンドソープは香料が強いものが多く、食器へ匂いが移る可能性があるからです。
食器からハンドソープの香りがしたら、料理の風味や味を損ないますよね。
もちろんハンドソープの成分によっては、食器洗いに使っても問題ない製品もあります。
ハンドソープを食器洗いに使用する場合は、成分をよく確認してください。
牛乳石鹸で食器は洗える?
牛乳石鹸は、創業110年を超える老舗の石鹸メーカーです。
牛のマークのパッケージ「赤箱・青箱」石鹸をご存知の方も多いでしょう。
牛乳石鹸の代名詞「赤箱・青箱」石鹸で食器を洗うのは、おすすめできません。
なぜなら「赤箱・青箱」石鹸には、うるおい成分や香料が含まれているからです。
食器は食品を盛り付けるものですから、やはり専用の洗剤を使うのがおすすめです。
(参照:石けんQ&A | サイト情報|牛乳石鹸共進社株式会社 )
まとめ:食器洗い石鹸のデメリットはカスが残る?買ってから後悔したくない人向けに徹底解説!
今回のは、食器洗い石鹸のデメリットを中心にお伝えしました。
食器洗い石鹸は、成分の特長から使いにくい面があるのも確かです。
しかし、手荒れに悩む人や環境に配慮する人にとっては気にならないデメリットです。
食器を洗う洗剤はさまざまなタイプが販売されていますよね。
選択の幅は広いですが、あなたが何を重視するのかで食器洗い洗剤を選ぶのがおすすめです。
気になった人は、一度食器洗い石鹸を使ってみてはいかがでしょうか。
石鹸シャンプーが気になった人は、こちらの記事がおすすめです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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