「中華鍋がほしいけど、実際のところどうなの?」
「大きいから扱うのが大変そう…」
「デメリットまで知ってから、買うか考えたい!」
こんなお悩みをおもちではありませんか?
中華鍋と聞くと本場のプロが使っているイメージがありますよね。
家庭で使ってみたいけど、使いこなせるか心配な方も多いのではないでしょうか。
球状をしている特徴から、食材へ均一に熱を通したり味付けができたりする中華鍋。
鉄製で作られているので、最初に使うときや使い終わったときの処理が手間なのは確かです。
しかし、正しいメンテナンスをおこなえば家庭でも心配なく使いこなせる万能鍋と言えます。
そんな中華鍋ですが、少なからずデメリットもあります。
この記事では、中華鍋のメリットやデメリット、よくある質問にお答えします。
中華鍋のデメリット
はじめに、中華鍋のデメリットを紹介します。
デメリットはこちらです。
- 素材が鉄だから重たい
- 30㎝以上は場所を取る
- 最初はメンテナンスが必要になる
- 洗ったあとの処理が面倒くさい
- IHは向いていない
1つず解説していきます。
素材が鉄だから重たい
中華鍋はサイズによっては1㎏以上あるので重さを感じます。
1kg以上の中華鍋を振り続けるのは腕や手首への負担が思っている以上にかかります。
参考までに重さを表にしています。
外径x深さ | 重さ |
30㎝x8㎝ | 約920g |
33㎝x9㎝ | 約1,100g |
36㎝x10㎝ | 約1,260g |
39㎝x11㎝ | 約1,470g |
42㎝x12㎝ | 約1,680g |
軽量タイプを選びたい場合は、チタン製がおすすめです。
チタン製は中華鍋に比べ1/2ほどの重さなので、腕や手首の負担を軽減できます。
耐食性やサビが気になる人は、是非チタン製の中華鍋を使ってみてくださいね。
30㎝以上は場所を取る
家庭用のガスコンロは隣との距離が狭いため、大きすぎる中華鍋だと、ガスコンロに2つ並べて調理するのは邪魔になります。
特に炒め物の場合、鍋を振るのが難しく味付けや熱を均一にするのに苦戦します。
中華鍋の醍醐味である鍋振りができないと「本格的な中華料理を食べたくて買ったのに」と買ったことを後悔するかもしれません。
ガスコンロを中華鍋だけで使うようにするか、コンロを2口使用する際は24㎝から26㎝の中華鍋を使うことをおすすめします。
最初は空焼きと油ならしが必要になる
鉄製の中華鍋は買ったあとに、空焼きと油ならしをしておかないと焦げやこびりつきの原因になります。
買ったばかりの中華鍋を最初から焦がしてしまうのは、ショックが大きいですよね。
面倒くさがらずに、空焼きと油ならしを行ってください。
中華鍋の寿命にも影響します。
おいしい料理を長く作るためにも一番最初の工程がとても大切です。
洗ったあとしっかり乾かさないと錆びる
調理が終わり洗い終わったあと、しっかり水分を飛ばして乾かさないと錆びてしまいます。
中華鍋のような鉄製でできている製品は、濡れたままキッチン棚へ閉まっていると、次回使うときに錆びた中華鍋を目にするかもしれません。
中華鍋で調理した食べ物が、体に入るのでいつも清潔な中華鍋にしておきましょう。
IHは向いていない
中華鍋の形は球状なので、電磁コイルで温めるIHとの接地面が少なく熱伝導が高くありません。
本来、中華鍋は熱伝導が高く食材への熱の伝わり方が早いのが特徴です。
底面が平らに作られているフライパンは、接地面が広いためIHでも調理に向いています。
今後、中華鍋を購入してIHで使いたい場合は熱伝導がガスより弱いというのを考慮しておいてください。
中華鍋のメリット
次に、中華鍋のメリットを見ていきます。
メリットはこちらです。
- 便利な万能アイテムになる
- 金属製のヘラやおたまを使ってもキズ付きにくい
- 熱伝導が高く調理時間が速くなる
- 球状の形から味が均一になる
- 鍋振りがしやすい
- 少量の油で揚げ物ができる
- 揚げ物のあとは油のコーティングになる
- 鉄分が自然と補える
- 使えば使うほど焦げにくくなる
それぞれ詳しく解説します。
便利な万能アイテムになる
焼く・煮る・蒸す・炒める・揚げるなどの全ての料理に対応できるため、非常に便利な万能アイテムです。
フライパンの場合は、料理の種類によって鍋を変えている人も多いですが、中華鍋なら1つでさまざまな調理に対応できます。
食材さえ揃えておけば、お肉と野菜を炒めたり、魚を焼いたりできるので、1つあれば調理のレパートリーが増えて料理が楽しくなるでしょう。
金属製のヘラやおたまを使ってもキズ付きにくい
テフロン加工がしてあるフライパンで調理をしているときに、金属製のヘラやおたまが内側にぶつかり、テフロン加工を傷つけることがあります。
その衝撃で、テフロン加工がどんどんはがれていきます。
テフロン加工とは、フッ素樹脂コーティングをフライパンの表面に施し、焦げ付きやこびりつきを防止する役割を持ちます。
一方、中華鍋はテフロン加工もダイヤモンドコーティングもされていないので、ヘラやおたまを使ってガンガンに調理しても問題がありません。
熱伝導が高く調理時間が速くなる
一般的に中華鍋の底の厚みは1.2㎜で作られているのが多いです。
その分、ガスの火が鍋に伝わりやすく作られているので、鍋底から全体に広がります。
火が通りにくい硬い野菜でも短時間で調理できます。
中華料理は炒め物が多いので、炒め物が好きな人はフライパン調理より中華鍋を使えば、食材の中まで火の通りが早くなります。
時間短縮でガス代の節約にも繋がります。
球状の形から味が均一になる
中華鍋の特徴の1つが球状です。球状になっていることで、食材が鍋の中でまんべんなく回ります。
調味料が全体に行き渡りおいしい料理ができあがります。
通常のフライパンよりも大き目のサイズを選ぶと食材をこぼさないのでおすすめです。
量がギリギリの状態で調理すると、調理時間もかかってしまいます。
中華鍋の特徴を活かすため、少し大きめの購入を検討してみてください。
鍋振りがしやすい
鍋底が丸みを帯びていることで、平らなフライパンより鍋振りがしやすいです。
中華鍋を振る角度を考えてみると、シーソーの動きのようになります。
平らな形状だと五徳にガタガタ当たるイメージがつくでしょうか。
中華鍋を動かさずヘラで食材と調味料を混ぜるやり方は、フライパンを使っているのと同じとなってしまいます。
中華料理屋のキッチンから聞こえるおたまを使って、コツコツさせれば音も楽しめます。
少量の油で揚げ物ができる
万能な中華鍋は、一般の鍋より油の量を少なくして揚げ物調理ができます。
深さが浅く調理面積が広い広東鍋は、食材にムラなく均一に火が入っていきます。
油が少ない分、使用済み油の廃棄処理が楽です。
中華鍋で揚げ物を作ると、油が鉄に染み込み、焦げ付きの予防にもなります。
鉄分が自然と補える
鉄製の中華鍋で調理すると、普段の食事では摂取しにくい鉄分を自然と補えます。
不足すると貧血や疲労、めまいなど体調不良を引き起こすと言われていますよね。
普段はサプリメントで補っている人も多いです。
鉄分不足だと感じている人は、中華鍋を使った調理を意識してみてください。
中華鍋とフライパンの違い
ここでは中華鍋とフライパンの違いを解説します。
まずは、比較表を見てみましょう。
種類 | 形状 | 特徴 |
北京鍋 | 球状底が深い | 長い取っ手が付いている片手で鍋が振りやすい |
広東鍋 | 球状底が浅い | 両端に取っ手が付いている中央に重心がありバランスがいい |
四川鍋 | 球状底が広い | 両手に取っ手が付いている北京鍋と広東鍋の融合 |
フライパン | 平ら底が浅い | 長い取っ手が付いている使い慣れている人が多い食材をまぜにくい |
一番の違いは、その形にあります。
中華鍋には、広東鍋・北京鍋・四川鍋の3タイプありますが、どれも球状になっているのが特徴です。
広東鍋
広東鍋は、取っ手が両端に付いているタイプです。
他の2つのタイプに比べ鍋底が浅く、中央に重心があるため五徳に置いたときには安定感があります。
バランスを活かして、少量の油を使った揚げ物や天ぷら、野菜の素揚げ調理に向いています。
北京鍋
北京鍋は、フライパンと同じように長い取っ手が1つ付いているタイプです。
底が深く、ややバランスが取りにくいので調理中は取り扱いに注意が必要になります。
片手で鍋を振りやすく、フライパンに似ているため使いやすさがあります。
チャーハンや麻婆茄子、エビチリ、回鍋肉など中華の代表的な炒め物の料理に向いているといえます。
また、普段から片手鍋に慣れている初心者にもおすすめです。
四川鍋
最後の四川鍋は、広東鍋と北京鍋をくっ付けたような形状です。
取っ手は広東鍋と同じで両端に付いていて、底の深さは北京鍋と同じで深く作られています。
フライパン
一方で見慣れているフライパンは、平らで取っ手が付いています。
味付けの際に食材をかき混ぜるのが難しく、フライパンからこぼしてしまう経験をした人も多いでしょう。
最強の中華鍋は?おすすめをご紹介
次に、万能な中華鍋のおすすめを紹介します。
山田工業所 北京鍋30㎝ 打出片手中華鍋
最初の商品は、打ち出し製法でおなじみ山田工業所の北京鍋30㎝タイプです。
北京鍋は片手で振りやすく、普段からフライパンに慣れている人は扱いやすい鍋なので、初心者にもおすすめです。
また、山田工業所の打ち出し製法は、数千回叩いて作られている丈夫な鍋です。
プロにも愛用されているため安心して使えます。
30㎝タイプは、2~3人家族で炒め物をするのにちょうどいい量が作れます。
山田工業所 広東鍋27㎝ 打出片手中華
次の商品も山田工業所製になりますが、鍋のタイプは広東鍋です。
大きさは27㎝ですので、家庭のキッチンでも幅を取り過ぎません。
揚げ物や蒸し料理をするのに適しています。
子供が好きな唐揚げやポテトフライも少量の油で、ガス代を節約しながら作れます。
中華鍋に関するよくある質問
最後に、中華鍋に関するよくある質問に答えます。
中華鍋のおすすめのサイズは?何人前ならどのサイズ?
2~3人の家族なら28㎝~30cmがおすすめです。
育ち盛りの子供がいる4人以上の家族の場合は、30㎝以上のサイズを検討してみてください。
ご家庭のキッチンの大きさに合う中華鍋を選びましょう。
人数 | サイズ |
1人 | 24㎝~27㎝ |
2人~3人 | 28㎝~30㎝ |
4人以上 | 30㎝~ |
中華鍋を育てるのは難しい?最初の手入れは?
鉄製の鍋は購入後、最初に「空焼き」と「油ならし」をしてから使用しないと焦げ付き、こびり付きの原因になります。
空焼きの工程
- 中華鍋を中性洗剤とスポンジで軽く洗い流す
- 洗い終わったらしっかり水分をふき取る
- 中火にかけて空焼きをする
- 軽く煙が出たら強火にする
- 中華鍋の表面の色が変わったら火を止めて鍋を冷ます
- 冷めた中華鍋を再度中性洗剤とスポンジで軽く洗う
以上で空焼きが完了です。
油ならしの工程
- 鍋にお玉1杯分のサラダ油を入れる
- 中火で火にかけ油をなじませる
- なじんできたら余分な油を捨てる
- くず野菜を適量入れて炒める
- まんべんなく炒め終わったらタワシで水洗いをする
以上で油ならしは完了です。
中華鍋のお手入れ
- 洗剤は使わずタワシだけでこすって汚れを落とす
- 洗い終わったら火で鍋の水分をしっかり飛ばす
- 水分が飛んだらキッチンペーパーで表面をコーティングする
これで使用後のお手入れは完璧です。
油ならしができた鍋を洗剤で洗わないように注意してください。
せっかくの油のコーティングが落ちてしまいます。
参考サイト:中華鍋の使い方とお手入れ方法。空焼き・油ならし・洗い方を解説! | 長谷工グループ「ブランシエラクラブ」
中華鍋のアルミ、ステンレス、チタンの違いは?
ここではアルミ、ステンレス、チタンの材質によってどんな違いがあるか見ていきましょう。
種類 | 特徴 |
アルミ | 鉄に比べて熱伝導は低い軽量テフロン加工で手入れが簡単 |
ステンレス | 軽量で耐食性がある焦げ付き防止加工されているのが多いサビにくい |
チタン | 軽量で腕や手に負担が少ない耐食性・耐酸性があるキャンプなども持っていきやすい |
どの材質でも重さを考慮して、軽量に作られているのがわかります。
毎日の調理で使う道具なので腕や手首に負担が少ないほうが好ましいでしょう。
それぞれの特徴を理解した上で、使用を検討してみてください。
まとめ:中華鍋のデメリットを後悔したくない人に向けて徹底解説!
この記事では、中華鍋のメリットやデメリット、よくある質問にお答えしました。
もう一度確認すると、中華鍋のデメリットはこちらです。
- 素材が鉄のため重みがある
- 30㎝以上は場所を取る
- 最初はメンテナンスが必要になる
- 洗ったあとの処理が面倒くさい
- IHは熱の伝わりが弱く感じる
熱伝導が高くて火の通りが良く、食材への味も均一に調理できる万能な中華鍋。
家庭でもしっかり使いこなすことができます。
使用前と使用後のお手入れをきちんとやるだけで、長期間使っていけるでしょう。
ぜひ一度、本格的な中華が作れる中華鍋を試してみてください。
コメント
コメント一覧 (1件)
山田工業所 広東鍋27㎝ 打出片手中華の項目は片手ではなく両手でしょう。
四川鍋(上海)も揚げ物や煮込みには使いやすいが、鍋振りはムズイ。
家庭のコンロでは30cmがげんどである。
設置感覚があれば、33cmが一番ベスト。
しかし、片側の口には小さいものしか使えなくなる。
つまり、コンロも必要になるのです。
それでも、家庭料理人であっても好きならば、丸いまな板。
業務コンロ(33cmはキツイ。) 中華包丁は使いやすくて手放せなくなる。
業務用コンロでも、中華五徳つきでないと、汎用中華五徳は必要になるな。